①握力測定(kg)
握力は下肢の筋力やその他多くの部位の筋力と相関関係が高いため、全身の筋力の程度を知るための指標として用いられています。
直立姿勢で握力計を握り、人差し指の第2関節が90度になるように調整し、腕を自然に下げた状態で測定を行います。
TRAINING OUTCOMES
対象者
デイサービス「ヒーリングベル」に通う利用者33名
測定期間
1回目:2024年3月
2回目:2024年6月
3回目:2024年9月
握力は下肢の筋力やその他多くの部位の筋力と相関関係が高いため、全身の筋力の程度を知るための指標として用いられています。
直立姿勢で握力計を握り、人差し指の第2関節が90度になるように調整し、腕を自然に下げた状態で測定を行います。
下肢筋力は全身の筋力との相関があり、筋力が十分であるか不足しているかの目安になります。
片脚用筋力測定台を用いて、膝関節の伸展力を測定しました。
膝関節が90度になるように座り、体幹と大腿部をベルトで固定し、全力で膝を伸ばします。
5回立ち上がりテストは下肢全体の複合的な筋力の測定です。
椅子に浅めに腰掛け、両足を肩幅に広げ、胸の前で腕を組みます。
測定者の合図で素早く立ち座り動作を5回繰り返し、5回目に立ち上がり、直立姿勢をとるまでに要した時間を計測しました。
TUGも下肢全体の複合的な筋力の測定になります。
背中を垂直にして椅子に座ります。
開始の合図で椅子から立ち上がり、3m先の目印まで歩いて折り返し、再び座るまでの時間を測定しました。
ファンクショナルリーチテストはバランス検査として信頼性・妥当性も高く評価されています。
両足が触れない程度に足を広げ、壁側の腕を90度まで上げます。その姿勢から前方へ最大限に手を伸ばした場所で、中指の位置を記録し開始位置と終了位置の差を測定しました。
片脚立位の評価は、日本整形外科学会でも「運動器不安定症状」を診断する機能評価基準の1つとして指定されています。
両手を腰にあて、片脚を5cm程度上げ、その状態を保持できた時間を測定しました。
体前屈測定は主に大臀筋(お尻)、ハムストリングス(大腿の裏側)、腓腹筋(ふくらはぎ)の柔軟性をみることができます。
測定方法は立って行う立位体前屈と、座って行う長座体前屈の2種類があり、今回は長座体前屈で測定しました。
今回、スペースワンダーによる運動(平均週2回程度、約15分間)を行っている利用者の筋力、柔軟性、バランス機能を測定するテストを運動開始時・3カ月後・6カ月後の3回にわたり実施いたしました。
利用者は来所時にスペースワンダー以外の運動も行っており、日常生活での活動量にも差がある中で、一概にスペースワンダーによる運動での結果を述べることは難しいのですが、各種目の平均値の比較では柔軟性とバランス機能を中心に向上がみられました。
各機能ごとに見ていくと、筋力を測る下肢筋力測定と握力測定では1.05~1.08%程度のわずかな値の向上だったのに対して、同じ筋力でもバランス要素もある5回立ち上がりテストでは約1.19%の時間短縮が見られました。
またバランス機能が主体となるファンクショナルリーチは約1.12%の距離の延長、同じく開眼片脚立位では約1.76%の時間延長と、筋力よりもバランス機能の改善傾向が強く出ました。
また柔軟性を評価する体前屈測定でも約1.26%の改善が見られました。
一方で椅子からの立ち上がりに歩行やターンが加わったTUGではほとんど改善が見られず、現在のメニューの主体である屈伸運動やストレッチ、バランストレにステップや方向転換など、歩行の改善のための種目を追加する必要があると思われます。
今回の測定の結果から、平均週2回程度、約15分間のスペースワンダーによる運動を3カ月から6カ月間、継続して行うことで筋力や柔軟性、バランス機能の向上に期待がもてることがわかりました。
作成者
テクノブレイン 機能訓練指導員 小武 悠希
柔道整復師
整形外科クリニック勤務
柔道整復師専科教員免許取得
ヒーリングベルで機能訓練業務に従事
参考資料:長寿科学振興財団「健康ネット」