standing TRAINING guide

目的別立位訓練ガイド

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立位トレーニングの様子1 立位トレーニングの様子2

スペースワンダーのご使用にあたって

運動の強度について

負荷や回数、動作の大きさは、運動される方の体力に合わせて、無理のない範囲で行い、
強度を上げる際には、痛みの有無などを確認しながら徐々に上げるようにしてください。
また、医師に止められている動作や、痛みがある種目は行わないでください。


筋トレ系種目の動作について

関節や筋肉への過度な負担を避けるために、ゆっくりとした動作での訓練を推奨いたします。
特に重力に逆らわない動作(例:しゃがむ動作や足を下ろす動作など)は、4秒程度かけ、ゆっくりと行うことで、関節や筋肉にやさしく、低負荷であっても筋力強化にも効果的であることが報告されております。

厚生労働省が高齢者の運動プログラムとして推奨するマルチコンポーネント運動とは

個人の体力に合わせた

  • 有酸素運動全身持久力の向上

    有酸素運動
  • 筋力トレーニング速筋の強化

    筋力トレーニング
  • バランス運動ふらつきや転倒の予防

    バランス運動

これら3つの要素の運動すべてがスペースワンダーで安全に行うことができます。「歩行改善」や「立ち上がり強化」など、日常生活に欠かせない動きの改善を目的としたプログラムのほか、「腰痛対策」転倒防止のための「バランス強化」を目的とした4つのプログラムを紹介いたします。

歩行改善プログラム

足ふみ&ストレッチ

目的

  • 全身のウォームアップ
  • 下肢と体幹の筋力、バランスの向上
  • 心肺機能の向上

ポイント

  • 上体が前後左右に傾かないように心がけましょう。
  • 音楽や指導者のカウントに合わせてリズムよく20~30回を目安に行いましょう。
足ふみ&ストレッチエクササイズ1
足ふみ&ストレッチエクササイズ2

※筋肉が温まったら、痛みのない範囲でストレッチをしましょう。

腓腹筋のストレッチ

腓腹筋のストレッチ

ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスのストレッチ

ヒールタッチ

目的

  • 足関節の柔軟性向上
  • 前脛骨筋の強化
  • つま先挙上角度の改善によるつまづき防止

ポイント

  • 片足を前に出し、つま先を上げ踵で床に軽くタッチして元の位置に戻します。
  • 足を前に出す際に体が後ろに傾かないようにしましょう。
  • 左右交互に10~20回を目安に行いましょう。
ヒールタッチエクササイズ1
ヒールタッチエクササイズ2

※可能な方は踏み出す足と反対の手を前に出しながら行ってみましょう。

ヒールタッチエクササイズ3
ヒールタッチエクササイズ4

ヒールタッチバリエーション(クロス) ■

目的

  • 通常のヒールタッチの効果+内転筋の強化
  • 左右へのバランス力向上

ポイント

  • 足をクロスさせるように閉じながら、踵を床にタッチさせて元の位置に戻します。
  • 足を出す際に上体をまっすぐに保ちバランスを維持しながら行いましょう。
  • 左右交互に10~20回を目安に行いましょう。
ヒールタッチバリエーションクロス1
ヒールタッチバリエーションクロス2

×上体が左右に傾いてしまっている。

ヒールタッチバリエーションクロス3
ヒールタッチバリエーションクロス4

オープン&クローズ

目的

  • 股関節の柔軟性向上
  • 中殿筋や内転筋群の強化による左右へのふらつき防止

ポイント

  • 足を軽く持ち上げながら右足、左足の順で横に開きます。(オープン)
  • 足を閉じる際も右足、左足の順で元の位置に戻します。(クローズ)
  • 足を開く際は、つま先をなるべく正面に向けたまま行いましょう。
  • 5~10回を目安に行い、次に左足、右足の順でも行ってみましょう。
オープンクローズ1

足を腰幅に開き立ちます。

オープンクローズ2

右足を横に開きます。

オープンクローズ3

続いて左足も横に開きます。

オープンクローズ4

戻す際も右足から閉じ、

オープンクローズ5

次に左足を閉じて元の幅に戻します。

ニーアップ

目的

  • 腸腰筋および腹筋下部の強化
  • 片脚立位でのバランス力向上

ポイント

  • 大腿部が床と水平になる高さまでリズムよく脚を上げましょう。
  • 上げたときに上体が丸まったり、後ろに反らないようにしましょう。
  • ・左右交互に10~20回を目安に行いましょう。
ニーアップ
ニーアップ2

×腰を丸めてしまう

ニーアップ3

×腰を反ってしまう

ニーアップ4

カーフレイズ

目的

  • 下腿三頭筋の強化による歩行時の蹴り出し力の強化
  • 全身の循環の改善と浮腫の予防、軽減
  • バランス力の向上

ポイント

  • ふくらはぎを意識してゆっくりと背伸びをします。
  • 母趾球(親指の付け根)に体重を乗せて行いましょう。
  • 下ろす際も力を抜きすぎず、ゆっくりと下ろします。
  • 10回を目安に行いましょう。
カーフレイズ
カーフレイズ2

三段階の踏み出し運動

目的

  • 小刻み歩行やすくみ足の改善
  • 下肢の筋力および柔軟性向上

ポイント

  • ステップ1で右足を小さく踏み出し、元の位置に戻します。
  • ステップ2で右足を少し大きめに踏み出し、元に位置に戻します。
  • ステップ3で右足を更に大きく踏み出し、床を蹴って元の位置に戻します。
  • 左右交互に6~10回を目安に行いましょう。
三段階の踏み出し運動1

ステップ1:小

三段階の踏み出し運動2

ステップ2:中

三段階の踏み出し運動3

ステップ3:大

立ち上がり強化プログラム

しゃがみ込み

目的

  • 下肢の筋肉のウォームアップ
  • 下腿三頭筋(主にヒラメ筋)のストレッチ
  • 立ち上がり動作初期の足関節背屈可動域の拡大

ポイント

  • 下肢の筋肉をリラックスさせたまま、ハーネスに体重を預け、ゆっくりと腰を落とし、 痛みのない範囲で膝を深く曲げていきます。
  • このときなるべく踵が上がらないようにし、下腿を前傾させましょう。
  • 腰を落とした状態でリラックスし、15~20秒維持します。
しゃがみ込み
しゃがみ込み2

ハーフスクワット

目的

  • 膝への負担を極力抑えた状態での大腿四頭筋を中心とした下肢全般の強化
  • 膝関節痛の予防、軽減

ポイント

  • 足は肩幅より少し広めに開き、膝とつま先はやや外側に開きましょう。
  • 背すじを伸ばしたままお尻を後ろに突き出すように、4秒ほどかけて痛みのない範囲で膝を浅めに曲げます。
  • 膝が内側に向かないようにつま先と同じ方向に向けて曲げていきましょう。
  • 主に大腿四頭筋を意識しながらゆっくりと立ちます。
  • 10回を目安に行いましょう。
ハーフスクワット
ハーフスクワット2

×膝が前に出てしまう

ハーフスクワット3

×膝が内側に閉じてしまう

ハーフスクワット4

スクワット

目的

  • 下肢、体幹の強化による立ち上がり動作の改善
  • 膝関節痛の予防、改善

ポイント

  • ハーフスクワットと同じ姿勢で、お尻を膝の高さまで4秒ほどかけて下ろして いきます。
  • 膝がつま先よりも前に出ないようにお尻を後ろに引きながら行いましょう。
  • 膝が内側に向かないようにつま先と同じ方向に向けて曲げていきましょう。
  • 主に大腿四頭筋を意識しながら立ちます。
  • 5~10回を目安に行いましょう。
スクワット
スクワット2

スクワットバリエーション(ワイド)

目的

  • 内転筋群の強化
  • 膝関節の内反変形(O脚)や疼痛の予防

ポイント

  • 足を肩幅よりも広く開き、つま先は45度外に開いて立ちます。
  • 背すじを伸ばしたまま、お尻を膝の高さまで4秒ほどかけて落としていきます。
  • スクワットと同様に膝とつま先を同じ方向に向けて行いましょう。
  • 5~10回を目安に行いましょう。
ワイドスクワット
ワイドスクワット2

レッグランジ

目的

  • 下肢全般の強化による、膝立ち状態からの立ち上がり強化
  • 立位、歩行時のバランス強化

ポイント

  • 腰幅に開いた足を前後に開きます。腰を下ろした時に両方の膝が90度になるように広さを調整しましょう。
  • 前の脚の大腿と後ろの脚の下腿が床と平行になるまで真下に腰を落とします。
  • バランスを維持し真上に立ちましょう。左右各5~10回を目安に行いましょう。
レッグランジ

×膝が前に出てしまう

レッグランジ2

×重心が後ろに傾いている

レッグランジ3

腰痛対策プログラム

テディベア

目的

  • 腰背部の筋肉のストレッチおよびリラックス

ポイント

  • 通常の立ち位置より一歩前に出て、足を腰幅に開いて軽く膝を曲げた状態からゆっくりと後ろにもたれかかりながら腰を下ろしていきます。
  • 腰を丸めた状態で、リラックスしながらゆっくりと3回ほど深呼吸をしましょう。
テディベア
テディベア2

腰を丸めてリラックスさせます。
膝は軽く曲げたまま行いましょう。

スーパーマン

目的

  • 腹筋群および脊柱起立筋群の強化
  • 肩関節可動域拡大
  • 下腿三頭筋(主に腓腹筋)のストレッチ

ポイント

  • 足を腰幅に開き、両手を前に伸ばします。
  • 踵が床から離れないようにしながらゆっくりと体を前に傾けます。
  • このとき腰が丸まったり反ったりしないように体幹部に力を入れて体を一直線に保ちましょう。
  • 余裕がある方は次に踵を上げて行いましょう。
  • 5秒~10秒静止させ2~3回を目安に行いましょう。
スーパーマン

丸の部分に力を入れて行いましょう。
踵は付けたまま行い、腓腹筋をストレッチさせます。

スーパーマン2

踵を上げて行うことで、より体幹部の強化につながります。

スロニーアップ

目的

  • 腸腰筋および姿勢維持に関連する体幹の強化
  • 片脚立位のバランス力向上

ポイント

  • 両手を広げて、軸足と反対の脚を大腿部が床と平行になるようにゆっくりと上げ、1~2秒静止します。
  • 脚を上げた際に腰が丸まったり、反ったりしないように体幹部に力を入れてまっすぐに保ちましょう。
  • 脚を下ろす際も力を抜かずゆっくりと下ろしましょう。
  • 左右交互に6~10回を目安に行いましょう。
スロニーアップ
スロニーアップ2

トランクカール&ローワーバック

目的

  • 腹直筋および脊柱起立筋の強化
  • 片脚立位のバランス力向上

ポイント

  • ハーネスに体重をあずけて、ゆっくりとしゃがみます。
  • その姿勢のまま、おヘソをのぞき込むように、ゆっくりと息を吐きながらお腹を丸めます。
  • 次に鼻から吸いながら、腰を意識してゆっくりと上体を起こし元の姿勢に戻ります。
  • 5回を目安に行いましょう。
トランクカール&ローワーバック
トランクカール&ローワーバック2
トランクカール&ローワーバック3

ツイスト

目的

  • 内腹斜筋の強化
  • 腰のストレッチ

ポイント

  • 腰を落とした状態で、手を前方に伸ばします。
  • 息を吐きながらゆっくりと腰を回旋させていきます。
  • このとき膝は正面に向けたまま行いましょう。
  • 小さめに左右3回ずつ行い、痛みや不安がなければ次に大きく左右2回ずつ行いましょう
ツイスト
ツイスト2

バランス向上プログラム

綱渡り

目的

  • 内転筋群の強化
  • 左右へのバランス強化

ポイント

  • 両手を広げて綱渡りを行うイメージで足を前後に一直線に揃えて立ちます。難しい方は完全に揃えずに適度に左右の足の幅をとりましょう。
  • 目線を正面に向け、胸を張り、おへその下に力を入れてバランスを保ちます。
  • ハンドグリップは握らずに手を置くようにして、頼りすぎないようにしましょう。
  • 安定して行える方は目を閉じて行ってみましょう。
  • 5秒~10秒を左右交互に2回を目安に行いましょう。
綱渡り
綱渡り2

スローイング

目的

  • 左右へのスムーズな重心移動およびバランス強化

ポイント

  • 足を肩幅よりもやや広めに開き、つま先は外側に開きます。
  • 両手も横に広げましょう。
    初級:後方の踵を床につけたまま前方の脚に体重をかけていきます。
    目線は指先を見ます。足を戻して反対側も同様に行いましょう。
    中級:後方の踵を上げ、つま先立ちで初級と同じ動作を行います。
    上級:後方の足を持ち上げ、床から離して初級と同じ動作を行います。
スローイング

初級

スローイング2

中級

スローイング3

上級

スローイング4
スローイング5
スローイング6

かかし

目的

  • 中殿筋の強化
  • 左右へのバランス強化

ポイント

  • 体の中心位置に軸足を置きます。
  • 軸足と反対の脚をゆっくりと横に開きます。中殿筋を意識しながら行いましょう。
  • 上体が前後左右に傾かないようにまっすぐに保ちます。
  • つま先は横に向けず、正面に向けたまま行いましょう。
  • 3~5秒静止させ左右交互に6~10回を目安に行いましょう。
かかし
かかし2

×上体が左右に傾いてしまっている。

かかし3

×つま先が横に向いてしまっている。

かかし4

股関節回し

目的

  • 股関節周囲筋の強化および可動域の拡大
  • 体幹の筋力、バランスの強化

ポイント

  • 体の中心位置に軸足を置き立ちます。
  • 軸足と反対の脚を少し持ち上げ、ゆっくりと前、横、後ろへと繰り返し動かします。脚を上げる高さや開く大きさは無理のない範囲で行いましょう。
  • 反対の脚も行い、慣れてきたら指導者の指示に従い、ランダムに運動してみましょう。
  • 左右各3~5周を1~2セットを目安に行いましょう。
股関節回し

股関節回し2

股関節回し3

複合訓練

ここまでは目的別に種目を分けてきましたが、それぞれのプログラムの種目を少しずつ 組み合わせて行ってみるのもよいでしょう。下に10分前後のメニュー例を3つ挙げます。

複合訓練例① やさしめ

  1. 1.足踏み20回&ストレッチ15秒2種
  2. 2.ヒールタッチ左右交互10回
  3. 3.しゃがみ込み20秒
  4. 4.ハーフスクワット10回
  5. 5.トランクカール&ローワーバック5回
  6. 6.スーパーマン5秒×3回
  7. 7.綱渡り10秒(開眼)×左右各1回
  8. 8.スローニーアップ10回

複合訓練例② ふつう

  1. 1.足踏み20回&ストレッチ15秒2種
  2. 2.ニーアップ左右交互10回
  3. 3.カーフレイズ10回
  4. 4.スクワット8回
  5. 5.ワイドスクワット8回
  6. 6.テディベア20秒
  7. 7.トランクカール&ローワーバック5回
  8. 8.綱渡り(閉眼)10秒×左右各1回
  9. 9.かかし5秒×左右交互3回
  10. 10.スローニーアップ左右交互10回

複合訓練例③ ややきつめ

  1. 1.足踏み30回&ストレッチ15秒2種
  2. 2.ヒールタッチクロス左右交互10回
  3. 3.オープン&クローズ左右5回ずつ
  4. 4.三段階の踏み出し運動左右各5回
  5. 5.ワイドスクワット10回
  6. 6.レッグランジ左右各5回
  7. 7.スーパーマン10秒×2回
  8. 8.ツイスト左右交互8回
  9. 9.スローイング5秒×左右各2回
  10. 10.股関節回し左右各5周

※適度に休憩を挟みながら行いましょう。

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